紀伊半島の環境保と地域持続性ネットワーク 紀伊・環境保全&持続性研究所(三重県津市)
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農業が、都会の暮らしとは違った人生を君にもたらすかもしれない

 最近のニュースを見ていると、全国の自殺者は3年ぶりに3万人以下になったが、20歳台の自殺者の割合はむしろ増加しているという、また、ニートと呼ばれる就職も就学もしない若者が63万人にまで増加していることが報じられている。いろいろ個人的な悩みや問題があるのだと思うが、社会にも問題があるのだろうと思う。企業はかつてのような余裕を無くして、若い人を酷使し、いつやめてもかまわないといった人の使い方をするところが多い。
( http://seiji.yahoo.co.jp/close_up/1310/ )

 学校の勉強に興味がわかない、友人ができにくいなど、人口過密の都会暮らしの中で、対人関係の悩みや目標喪失などの不安が尽きない。この悩みを克服して、自分の道を見つけ、しばらく休息した後に、再び活動を始めることは勿論すばらしいことだ。自分が活動し、働くことによって、人が心から喜んでくれ、ありがとうと言ってくれるような事を見つけることは、やりがい、生き甲斐の源になるだろう。

 また、自然と向き合い、作物を相手に、労働はきついけれど、作物のペースに合わせて働き、作物のこと、病害虫のこと、土のこと、出荷のことなど、生きた勉強を一生懸命して、農業生産者の専門家・プロとなって、農業生産法人で働いたり、ゆくゆくは農場経営者になることを目標に、農村社会の一員となって農村社会を支える役割を果たすのも、都会の生活では得られない生き甲斐に繋がるかもしれない。

 自然が好き、体力がある、忍耐心を持とう、農村の先住民と上下関係なしに誠意をもって年長者とお付き合いし、いろいろ教えてもらおうといった気持ちがあれば、農村でやっていけるのではないかと思う。都会暮らしの中にはない、四季折々の美しい自然の中で体を動かして働く生活、向き合っている相手が人よりも作物であったり家畜であったりの方が多い生活、自分で栽培した作物を自ら収穫し調理して食べるという贅沢な生活、「宮沢賢治」のように自然豊かな農村生活の中で芸術活動も行う生活など、農業を目指すことによって今の君の生活ががらりと変わるかもしれない。当然、はじめは農業生産法人や農家で働いて農業技術を身につけ、生活を成り立たせることになるが、労働がきつく、収入が少なく、苦しい生活となるが、一方では、新たに農業参入した若い人たち同士が相談し、助け合っていろいろな工夫をしていくつながりも持てるだろう。このことも今までの都会生活とは違った人生を君にもたらすことになるだろう。

 今、農村社会は、高齢化による耕作放棄地の増加、社会機能の低下など、ますます若い人達の参入が必要となっており、望まれている。農業収入が少なければ、人によっては獣の捕獲、スモールコミュニティービジネスの開始、アルバイトなど、複合的に働いて生活を安定させるように頑張っている。耕作放棄地が借りられるようになれば、その面積は拡大するので、何とか生活できるようになるだろう。

 県や農協に、相談窓口があるので、まず、そこで相談し、実際に農業現場に出かけて手伝ったり、相談をしたり、農業生産法人で働いてみたらどうだろうか。最初は労働の厳しさばかりを感じるかもしれないが、これまでと違った人生を味わえると思う。
まずは、人といろいろ相談してみることだ。


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